ウォーターマネージメントの最適化が天然資源と資金を節約
製紙工場は過去数十年間にわたって、清水の利用を大幅に削減してきました。その理由は、利用できる清水の量が限られている、廃液と清水の処理コストが上昇した、環境規制が強化された、など多数ありますが、中には工場のイメージアップが目的の場合もあります。
こうした清水消費量の削減はプロセス水の再利用によって促進されてきましたが、プロセス化学の理解が進んだことも一因になっています。ほぼ全ての製紙工場が、排水を問題点として認識しています。しかしながら伝統的な製紙プロセスを改良して進化させれば、このような環境負荷を軽減することが可能なのです。
良好なウォーターマネージメントが製紙工場の効率を改善
製品の品質向上に対する今日の要求と、古紙パルプの利用増が相まって、抄紙機の走行性を改善できるより上質なプロセス水が求められています。プロセスを構成する各コンポーネントからプロセス水の総合的な品質へと、焦点を変更する必要があります。
ゴールは、製紙ライン全体(機械、設備、プロセス)を細部に至るまで完全に制御することです。そのためには清水の処理や工場内の水の循環から廃液の浄化に至るまで、プロセスの全体像を理解しなくてはいけません。ウォーターマネージメントとは、統合された紙パルプ一貫工場全体で適切な水管理方針と規制に従って、水の最適な利用法を計画・策定・普及させて運営・管理することを意味します。
ウォーターマネージメントの主要な課題には、環境法規、費用対効果、走行性などが含まれます。ウォーターマネージメントの最適化は、効率的な製紙プロセスの維持に役立ちます。
水システムをクローズするべきか否か、およびクローズの方法は、採用可能なテクノロジーのタイプによって異なります。投資の経済性を検討するのと合わせて、清水の消費量を減らすことで起こり得る不利益についても、考慮する必要があります。
従来のプロセスソリューションによって達成可能な清水の最低消費レベルは、製紙ラインによって決まっています。このレベルを達成できるのは、利用可能な最高のテクノロジーに基づいてプロセスエンジニアリングを行う場合です。
水システムのクローズ化は、抄紙機の走行性、最終製品の品質、あるいは環境に悪影響を一切与えないように実行しなくてはなりません。これはすなわち、利用する水を可能な限り清水に近い品質にする必要があることを意味します。
1日の清水消費量を1,500立法メートル削減?
水の使用量を減らせば減らすほど、環境保護に役立つと同時に水処理コストも節約できます。メッツォの限外ろ過技術を利用すれば、抄紙機のクリア水を浄化して、清水の代わりに使用できるようになります。これにより清水の消費量を削減できるとともに、廃液の量も減ります。清水を加熱する必要がある場合は、水の浄化と再利用によって加熱コストの削減と関連の大気中への放出が減ることで、さらなる節約を実現できます。
図1は、水関連コストの総額を25%削減すれば、年間100万ユーロを節約できることを示しています。もちろん実際の節約額は、現地における各種の単価によって異なります。
多様なニーズに対応するウォーターマネージメント・コンセプト
水と廃液にかかるコストを節約する鍵は、効率的なウォーターマネージメント・コンセプトです。メッツォは、様々なグレードの紙と清水消費レベルに対応できるフルラインナップのウォーターマネージメント・コンセプトを開発済みであり、それらは全て、世界各地の多数の紙・板紙工場で当社が実施したプロジェクト、プロセス評価、シミュレーション研究の実績を通じて蓄積した、広範なノウハウを基盤にしています。
メッツォはプロセスの評価調査および類似する抄紙機ライン群のベンチマーキングを行ってきたため、多数のターゲット、テクノロジー、成功を収めているソリューション、および実現可能な改善を評価できる能力を備えています。実行可能性の調査を実施する際やプロジェクトのプレエンジニアリング段階では、こうした過去の経験が計り知れないほど役立ちます。
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